あまりの惨状に涙を拭う

あまりの惨状に涙を拭う。
岩川町付近県道わき(爆心地から南1km)

1945年8月10日 昼頃。

ある者は倒れ、ある者は放心の様子で座り込んでいた。負傷のひどい婦人には、これが末期の水となった。食べる気力もなくなったのだろうか? 布団の上には乾パンが散らばっていた。

市の連絡員が持ってきた水を、一人で飲む力さえ失った負傷者。食べる気力もなくなったのだろうか? 布団の上には乾パンが置かれたままになっている。

Yamahata photographs (c) Shogo Yamahata
山端庸介写真(c)山端祥吾